アフリカとケータイ

ザイン、アフリカ資産を印バーティに107億ドルで売却へ

7年ぶりに行った西アフリカで真っ先に変わったなと思ったのは、携帯電話を取り巻くあれこれだった気がする。至る所に広告があって外国人も比較的目にしやすいものではあるので、そんな印象も当然かもしれない。


まずはキャリア。昔なじんだキャリア名は国を超えた合併連携で消えていて、どこかで見たグローバルブランドに変わっていた。CeltelはZainというクウェートの会社になっていたし、ドバイ辺りでよく見たEtisalat系のMoov、南アフリカのMTN、フランス圏に強いOrange、このあたりがどの国に行っても出てくる。今回回ったのは5カ国だが、現地SIMはZainとMoovで済んだ。

それぞれのブランドは国を越えてエリアをカバーしているので、プリペイドでもZainを買ったらナイジェリアでもニジェールでもケニアでも使える。しかも素晴らしいのは、国境を越えてもバカ高いローミングにならず、それぞれの国のローカルコールとして計算されるというところだ。もちろん通貨は国によって違うのだが、ちゃんと換算されて残高が減っていく。もう国よりも携帯電話会社のネットワークの方が上位にあるというような気分になる。これは同じキャリアが多い南米でもヨーロッパでも出来ていないことだ(と思う)。


そして端末。ざっくり言って選択肢はNokiaか、チャイナフォンの2つだ。Nokia発展途上国のニーズを理解しているというか、まあ本当に白黒のディスプレイに懐中電灯がついているような安っぽいものなのだが、停電が多いので電灯が実に役立っていた。
一方チャイナフォンと総称されているのは、中国製のノンブランドケータイ(山寨機)だ。詳しくはここに出ているが、大抵の端末はNokiaと比べものにならないくらい高性能で、bluetoothにカラー液晶は当たり前、SIMは2枚刺さり2回線同時待ち受けが可能というのがほとんど。それなのに、とにかく安い。大体3000円位からある。
ケータイに限らず中国はとにかく圧倒的なプレゼンスをアフリカに持っているのだ。


最後に携帯会社と政府の関係性。トーゴではMoovの広告が目立ったのだが、話を聞くと、4ヶ月間電波が止まっていたのが復活したので色々とプロモーションをしているんだよ、とのこと。電波利用料を国に払えなかったので免許差し止めとなったらしい。まあどちらかというと国との交渉に失敗したというところなんだろうが、突然電波がとまるというのもなかなかダイナミックだ。

なんだかこういう感覚はなかなか日本から遠い。最終的に利用者が不便を被るような決着は役人も会社も望まないし、それはメンツの問題にもつながるから、内々に処理されるのだろう。反面、国から経営に対してものすごい指導が入っているのだろうしプロセスも不透明。まあどっちがいいのか・・それは考え方次第なんだろう。



写真はラゴスのミニバスターミナル。大きな広告はMTNのもので、南アフリカワールドカップの公式スポンサー関連のものだ。話は変わるが、はてなでレストラン紹介ツールができたらしいので、ちょっとやってみよう。東京の西アフリカ料理屋。

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