Google vs. Microsoft
Google vs. Microsoftというのはまあ尽きない話題の一つだ。
19日はちょうどPDC(Microsoftの開発者向けセミナー)とChrome OSの発表日が重なったようだけども、ここでの話し方にもやはり両者の違いが感じられるものだったと思う。
PC WatchではMicrosoftが過小評価されるもっともな理由というコラムで、Azureを「パートナーとともに成長する戦略を徹底するMicrosoftの強みを活かしている」と書いている。
一方、発表会でGoogleのSergey Brinは「商売がヘタだと言われるかもしれないが、私たちは本気でユーザーニーズに焦点を絞っているのであって、他の会社やその他もろもろと比較して戦略を考えているわけではない。」と述べたという。
こう聞くとこの2社は同じようで全く違う理念な訳で、やはり一ユーザーとしては圧倒的にGoogleが面白く見えてしまう。「3-5万円の安いネットブックならユーザーは何台も買えたけど、うまく連携できなかった。ここでWebを使う、それがChrome OSだよ」などといわれると、もうその実に分かりやすい未来を早く手に入れたくなってしまう。
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一方、上記のMicrosoftのコラムをざっくりと要約すると、
- Windows Azureなどの発表がコンスマーからかなりかけ離れた話になってしまっていること
- Microsoftのコンスマー向けプロダクトがことごとくユーザーの期待を裏切り続けていること
- プロダクトが自身の世界観の中でしか有効に機能せず、大多数のインターネット標準や原始的な環境では結果的に不便になっていること
ということなんだろうが、これは正にその通りだ。一時期HotmailがOutlookと似たUIをWebで実現しようとしていたのを、どうしてこんな愚かなことをするのだろうと不思議に思っていたことを思い出す。
まあGoogleがまだ若くかつ非常にフォーカスをして伸びてきたのに対して、Microsoftは少々プロダクトラインが伸びすぎているという面がある。そこをなんとかしようとしたここ数年のMicrosoftの組織戦略、例えばエンタープライズとコンスマー部門への再編もあまり有効に機能しなかったりと、少々迷走気味だったことは間違いない。
とはいえ相変わらず大抵のPCメーカーや企業IT部門にはMicrosoftはメリットがあるのだろう。この間出たSonyのVAIO Xも、個人的な違和感は「まだWindows積むのか・・」というところだったが、大抵のユーザーにはWindows XPが支持されていて、それが自分のようにChrome OS辺りになってほしいとは思っていないのだ。
なんだか誰もが検索でGoogleを使うのを見てうんざりしたこともあったが、今後どうなるのか、そして自分の違和感と周囲をよく見ていくことが大事だなあと思う。